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飲む食うが大好きなメタボ店長です。お店で感じたことやどうしても書きたいことなどを綴って行きたいと思います。

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2008年4月

2008年4月28日 (月)

全然ダメな僕の舌 2

前回の続き


そして二つ目の勘違い、これもほぼ同じストーリーだが症状がもっと重い。

「三重錦 山廃純米 生?」を飲んだときだ。「生?」と書いたのは現時点で答えが出ていないから・・・。

お店で扱う酒で悩むことは多いが、そういった時の為に前もって色々と4号瓶を買って研究をしておくのが常なのだが、その時に購入した酒である。「あっ、山廃の新酒出たんだ、飲んでおこっ」という気持ちで購入した。

まずは一口、しっかりした旨みがあり奥深く調和の取れた酸の主張を感じる旨口タイプ。ただし酸がシッカリしているので単体で飲むよりはつまみがあったほうが良く、海苔と生ハムとチーズを巻いて食べながら愉しんでみた。抜群に合います。しかしココでチョット引っかかることが・・・。今までの経験上「三重錦 山廃純米 生」は山廃の割にはクリアで酸の主張もそれ程強くない。蔵元が亜硝酸添加を頑なに拒んでいるので力強い酸が現れてこないのだ。個人的な勉強不足で亜硝酸の添加と酸の表れ方の相関関係はわからないので決め付けは出来ないが、蔵元が自然の力を信じて醸す酒は評価したいと思います。

そういう訳で、裏ラベルを見てみると亜硝酸無添加の判が押してない(いつもは押してある)。今年は亜硝酸を使用したのかな?新酒でこれだけ味を出してくるなんて凄いな。と思いながら例の如く泥酔状態へ突入していきました。

翌日、蔵元に電話をして色々と質問してみた時におぼろげながら勘違いを認識し始めました。まず、「今年の山廃は酸がシッカリ出てますね」との問いに「そうですか?個人的には去年とそんなに変わらないと思います」との返答が・・・、「今年は亜硝酸添加したんですか?」には「いいえ、今年も使ってないですよ」っと、「亜硝酸無添加の判押してないですよ」、「あー忘れたのかもしれません。」、「結構酸がシッカリしてるので凄いなぁと思います。」と返すと「店長さんが言うならそうかもしれません、確かめてみます」と。

ココで疑念が・・・。あれ?もしかしたら去年の火入れを飲んだのかな?(このあいだ間違えたし・・・)恐る恐る確認を・・「あのぉ、××酒店には山廃の新酒入れてます?」と伺うと「どうなんでしょう?まだだったと思いますが店長さんが飲んだなら出荷してると思います。」となりましたが、三重錦 中井さん 忘れっぽいので有名です。「実は急に去年の火入れを飲んだんじゃないかと思ってきたんです」と伝えたら「店長さん程の舌なら間違いじゃないと思いますよ」と言って頂いた。その言葉を聞いて一気に奈落の底へドーンと突き落とされました。何故か確信に近い形で間違いを理解したのだ。いまだに答えは出ていないが多分僕が間違えたのだ。

既に空き瓶は処分済みで確認のしようが無い。「萩の露」のようにスペックを詳しくチェックもしなかった。今度酒屋に確認してみないと・・・。あっレシートがある!と今気付いたが捨ててしまったようだ・・・。色んな意味で失格である。

思い込みはホント恐ろしい、色んな真実をねじ曲げてしまう。もっともっと自分の舌を鍛えて能力の向上に努めたい。目指すはどんな状況でも動じない絶対的な味覚だ!!・・・無理か・・・

2008年4月18日 (金)

全然ダメな僕の舌 1

酒飲みは酒が好きだ。だから酒を飲む。言い換えれば酔っ払うのが好きなのだ。もちろん過程は大切、楽しく飲むのが前提です。っで自称「酒のアドバイザー」としては飲む酒それぞれを真剣に味わなければならない。得手不得手はあるがオールジャンルを目指す僕はテイスティング命なはずである。ところが、飲みの場では努力は完全に無に帰す。要するに呑み助なわけだ。

一応、専門の日本酒に関してはそれなりのセンサーを出しながら飲んでいる。酒造年度や精米歩合、酵母や酒米、火入れや生など様々なスペックを意識しているのだ。若いだの甘いだの渋いだの、まだ味が乗ってこない、バランスが良い、酸がキレイなど言いたい放題。

それなりに勉強しているつもりなので、自分の印象や感覚にはそれなりの自信がある。けれどもこの2ヶ月で二度も鼻をへし折られた。

最初は滋賀の「萩の露 純米吟醸 渡舟 原酒」、もともとこの酒の加水は何度も飲んでいて味わいは舌に残っている。その原酒だ。僕がこの酒を購入したのは原酒だからではない、新酒だと思ったからだ。ただの勘違いなのだが店員にスッキリしていると言われ「ほう、新酒はスッキリしているのか」と勝手な勘違いを炸裂してしまった。実際は1年寝かせた原酒、スッキリしているハズが無い(語弊があるか?)。キンキンに冷やしての一口、「ん?スッキリ?酸がシッカリした旨口だぞ!」とはいえ新酒生との思い込み、「どれどれスペックを見るか」、「ん?ん?18BY、蔵のラベルミスでは?」、でそんなわけは無い。この瞬間の僕の感覚は「え?18BY?生?でも生熟も無いし・・でも店員さんが言ってたようにスッキリしてるかも?」である。

結局その晩は蔵のラベルミスだろう?と言う曖昧な決断のまま就寝した。そんなわけないのに・・・・。

勘違いの原因は明白。その店で原酒は冷蔵庫に、加水は陳列棚にあったこと。同じ酒で冷蔵庫に入っているなら「生」と勝手に勘違いをしてそのまま突っ走ってしまったのだ。

自分の舌が正確であれば、生かどうかの区別なんて簡単に認識できる。しかし思い込みはやっかいだ。何となく違和感を感じながらも思い込みに舌が負けてしまった。そして悩みながらも欲望のまま飲み続け最後は酩酊し正確な判断など出来なくなるわけだ。まだまだ、修行不足である・・・。


次回に続く

2008年4月 2日 (水)

豊富な果実酒 2

前回の続き

さて話は変わり次世代の果実酒へ。
梅酒ブームが始まり、梅酒造りを始めた蔵元が多い中、他の果実を使用したリキュールが産まれ始めました。僕がまず寄り付いたのは「大長 檸檬酒」中尾醸造の逸品だ。広島県産、しかも大崎下島産と限定したレモンを使った醗酵酒。いわゆるワインだ。添加物が無いのが特徴でレモンの香りがあり、白ワインの様な飲みやすさがあるのが素晴らしかった。ただ、当初は濾過をしていなかったのか澱が多く、それが旨みを増幅させていたのだが何時の頃からか澱がなくなりスッキリとしたリキュールに成り下がってしまったのは非常に残念。結果、久高での扱いもやめてしまった。

時代の変革を感じたのは和歌山 平和酒造の「柚子」を飲んでから。柚子そのままの酸味、甘みが凝縮されていたのだ。完全な革命である。おそらく皮ごと搾り上手にブレンドしているのだろう。日本酒を使用していることなど全く気付かない。即導入を決定しました。予想通り人気は抜群であっという間に人気商品になりました。

ところでこの日本酒を使用した果実酒、清酒蔵に多大な恩恵を施している。ここ数年の大焼酎ブームにより日本酒は空前の不況に陥りました。蔵が次々と倒れ、各蔵は大量の不良在庫を抱えることとなる。日本酒はワインとは違い基本的には熟成を愉しむ物ではない。もちろん、熟成を目的に造られた美味しいお酒も沢山あるが、敢え無く熟成酒となってしまった酒は美味くなるかどうかは酒次第ですし、仮に美味しくても今の状況では販路はほとんど無いのが現状だ。昨今の不況は相当きつかった思います。

そこで起死回生の策として産まれたのが、「梅酒」そして「果実酒」です。抱えた不良在庫を苦肉の策として処理しようと産まれた案なのだと思う。それが「梅の宿」や「中野BC」などの成功を生むきっかけとなった。結果、梅酒は絶大な支持を得、焼酎蔵も参戦し梅酒専門店も現れ始めた。

実態はどうなのかは解らないのだが、この果実酒の支持者達はカクテルを好んで飲んでいた人達が多いのではないのだろうか。依然としてカシスやカンパリなどの需要はあるとは思う。ただ、久高の様に扱うのをやめた店も多いのではないのだろうかと想像する。

そんな日本酒果実酒たちは更なる高みへと挑戦しているように見える。酒側の日本酒は純米酒や吟醸酒などの上質な物への変化、特に日本酒業界が純米志向に流れているようで純米酒を使ったと言う果実酒は多い。又、果実の方も銘柄や産地指定の物が増えている。また、酒も果実も全て蔵のある県産というスタイルも増えてきている。素晴らしいことだと思う。蔵も再生し、県の産業も活性化するだろう。

近年の日本酒不況は大変残念なことだが、これにより産まれた副産物の果実酒はアルコールの新境地を開いた。上記の成功2社の他に埼玉の麻原酒造は様々な果実を使い上質なリキュールを売り出している。個人的には栃木の鳳凰美田を評価したい。華々しい香りを放つ吟醸酒をは多くの日本酒ファンを虜にしているし、それを使用した梅、あんず、柚子などの果実酒の完成度が高い。

凄いなぁ、最近は遂に八海山も梅酒業界に参戦してきた。ブランド力を維持する為か既存の路線とは一線を画している。甘みを極力抑え、青梅の香りを主張させた製品に仕上がっている。


とにもかくにも、様々な果実酒が次々と誕生している。その多くがレベルの高い良質な物だ。このブームをきっかけに新しい時代が到来しそうである。

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