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飲む食うが大好きなメタボ店長です。お店で感じたことやどうしても書きたいことなどを綴って行きたいと思います。

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2009年6月

2009年6月17日 (水)

枝豆と日本酒の食べ合わせ

遂にやってきました。

夏の定番、朝採れ枝豆!!香り、甘み、弾力、どれも申し分なくバランスも抜群な枝豆を貪れる季節がやってきたのです。
とはいっても今回は今日限り、試験収穫の少量です。
本格的な入荷はまだもうちょっと先になりそうです。

今夜の豆は茶豆です。枝豆よりやや香ばしく枯れた甘みが特徴です。一般的には茶豆のほうが人気があるような気がします。

まずは一口、・・・一噛みするとまず若い緑の香りがある。直ぐに香ばしい茶豆の香りが追いかけてきて噛むほどに香りが口内を巡ります。若く、そして同時に練れた様な甘みが余韻を引き伸ばしてくれます。うーん、美味。

そんな茶豆を今晩は色々な日本酒と合わせてみたいと思います。


まずは 陸奥八仙 純米 夏どぶろっく

お客様に頂いたお酒なのですがもう最後の最後、本来は微炭酸を愉しめるにごり酒ですが今晩はどうでしょうか?抜栓3日経っています。

さすがに炭酸は無いようです。やや僅かに刺激があるような・・・、最初に爽やかな香りが広がるが、澱の甘み、麹の香りによりやや重たさの方に引きずられ、余韻には苦味が出てくる。ここに炭酸があると清涼感を演出するのだろう。
未だ、茶豆の余韻があり、口が次の一粒を欲しています。同時に食すとバランスがイマイチなのだが豆を食べた後の陸奥八仙は良いです。苦味も薄れ、麹香の影響も消えています。爽やかなタッチで茶豆の余韻がナイスです。


二杯目 たてのい 山廃純米

当ブログで何度もお伝えしていますが、昨年廃業した蔵元のお酒です。記憶に留めたく何度も何度も登場しております。この山廃は一般に言う山廃とは違い特にコシや熟香が強い訳ではない。東北地方で良く用いられるプロペラ生もと系の造りのようです。

うん、1年寝かせているだけあり穏やかな甘みが舌先から口内に広がります。酸の下支えが奥行きを演出もし旨いです。

茶豆と同時に口にすると酒の甘みから茶豆の香り、甘みへとキレイにシフトして行き流れがスムースですね。

茶豆の後で飲んでみると豆の甘みの余韻からか、まず酸が強調されます。中々豆の甘みは戻らず、酒の甘みも中途半端な表現、更に苦味も現れイマイチな印象です。


3杯目 醸し人九平次 純米吟醸 ル・ゴーシュ

実力派の蔵による新商品。アルコール13度の低アルコール純米吟醸だ。長谷川酒店オリジナルの様です。
何を飲んでもはずさない印象のあるこの蔵。「ル・ゴーシュ」はと言えば・・・まず優しい酸が舌を包み込み、旨みを造りだしてくると言うか奥から引き出してくるといった印象。酸の余韻が心地よく、低アルコールであることをふと忘れさせてくれる様な仕様です。

それでは豆と一緒に・・・やはりと言うか、酸の先行から始まる。よく噛むと豆の枯れた甘みが伸びてきて酒の甘みと絶妙に絡みだす。低アルコール故の薄さが交わりを良くするのだろうか?余韻は茶豆の香ばしさが続き、酒の酸が継続的に舌を締めている印象。

茶豆の香ばしい余韻を愉しんでもう一口・・・またまた酸からのスタート。これが嫌味なく、むしろ心地よい。豆の香りと甘みをを吸収して行き、酒の持つ優しい甘みが舌一杯に広がり、吟香も口内を豊に広がる。長い余韻の後に豆の甘さが絶妙に戻ってくるのも堪らない。


4杯目 十四代 大吟醸 播州山田錦 中取り

超人気蔵 高木酒造の十四代の大吟醸です。どんなパフォーマンスを見せてくれるのでしょうか?

飲む前からグラスから高い香りがこぼれて来ています。華やか一辺倒では無く優しさとムレと言ったら失礼になるのか?火入れの酒の穏やかな雰囲気を感じさせる。口に含むと納得。ムレと感じたのは米の香りか・・・米の繊細な甘みと舌を滑っていく様な触感が絶妙。キレも良くどこかしらに感じる酸が余韻を整えています。

それでは茶豆と共に・・・うーん、予想はしていたのだがバラバラです。酒の良さと豆の良さが喧嘩しています。余韻もバランスが悪く酒にもったいない事をしてしまった感が否めない。

茶豆の後はどうでしょう?あれ?悲観していたのですが旨いですよ。豆の香りだけでなく上手く塩分も吸収している模様。豆から酒への切り替えが実にスムース、一瞬酒100%の瞬間が訪れるが総じて豆の甘みがお酒と良い関係を保っています。思わず再チャレンジをしてしまいました。


5杯目 山形正宗 純米吟醸 赤磐雄町

山形正宗の最高傑作の一つ、僕はこの酒をきっかけにこの蔵のファンになりました。今回は2008年出荷の物、今年出荷物も出回っているが雄町を使っている酒で酸がしっかり出ているので、むしろ上手いはず、そう思っております。

ウマイ!旨み、酸の関係が良い。ただ、チョット粉っぽい所もある。効き酒をしていると時折感じるこの粉っぽさ、いったい何なんだろう?未だ解明できていません。麹なのかそれとも熟成の影響か?個人的にはこう言った粉っぽい酒をザラザラ系と呼んでいます。

ではでは、茶豆と同時にいってみましょう。可も無く不可も無く、お互いが独立して混ざりません。十四代の時のように喧嘩はしませんが、特に特徴なく二つの味わいを平行して感じてしまう。これはこれで凄いことかもしれない。

茶豆後では・・・これまた至って普通。豆のニュアンスは即座に消え、酒をただ飲んでいる感じ。酸が豆の味を打ち消し、粉っぽさで豆の香りも消してしまっているのか?豆とは関係なく美味しいお酒を飲んでいると言う不思議な結末を迎えました。


最後 出羽鶴 純米大吟醸 我家の大黒柱

父の日贈答用の酒を頂きました。別に父親になっても無いですし、まだなる予定もないのですが頂戴いたしました。この手のイベント物は信用していないので期待はしていなかったのですが、先日飲んだところ美味しかったです。良い意味で期待を裏切られ幸せな気分になれました。

まず一口、おや?この間と大分印象が違うぞ?含み香に複雑な感じがある。香気成分の変様した物なのだろうか?酸の主張の仕方と言い、生もと系の造りなのだろうか?十四代で感じた米のムレ香もある。

茶豆と共にいってみます。しばらくは酒の酸もありお酒単体の印象が強いですが、徐々に豆への切り替えが始まり美しく纏まります。全体として豆の若い香りが垣間見え、切り替えに支障をなくしているのだろう。酒の複雑な味わいを豆が受け止めているようです。

豆の余韻の後ではどうだろう?・・・この酒を飲んだ後だからか?まず余韻に今までに無く豆の若い部分を強く感じる。不思議、この若さを引きずりながら酒を飲んでみるが、上手く絡むんですよね。やはり底流に若さがあり、米の旨みや香りと混ざり合います。飲んだ瞬間は酸が豆の感じを打ち消しますが茶豆の良さを残しつつ酸がフェイドアウトして行きます。再チャレンジしてみて感じました。この酒の複雑な香りは多分麹から来ていると思う。何だか奇妙な体験でした。


今晩はこれでご馳走様、結局沢山飲んでしまいました。
今回の枝豆は仮入荷なのでまだしばらく入荷がありませんが、朝採れ枝豆入荷の際は是非皆様もこの食べ合わせを試してみてください。新しい発見が産まれるかもしれません。

それにしても、いやぁ、当たり前と言うべきか?枝豆は酒と相性抜群ですね。太る素をまた造ってしまいそうです・・・まだ残っている豆は今夜は我慢して明日の朝ごはんにしようかな・・・おやすみなさい。

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