プロフィール

スタッフ

飲む食うが大好きなメタボ店長です。お店で感じたことやどうしても書きたいことなどを綴って行きたいと思います。

最近のトラックバック

もっとお店のブログを見る

« 2010年3月 | メイン | 2010年5月 »

2010年4月

2010年4月18日 (日)

静岡酒蔵訪問 2

静岡県の二蔵、「白隠正宗」「喜久酔」訪問のブログ、前回の続きです。

前回は「白隠正宗」を後にした所で、筆を置いたので今回はその後から。


さて、白隠正宗様とお別れを済まし一路西へと向かいます。蔵元がお話好きでやや時間は押し気味ですが、予定では所要時間は1時間ほど。お弁当も支給されたので軽く時間をつぶせば到着でしょう。
意外に弁当にボリュームがあり完食にやや苦戦、時間もタップリと使った予定でしたが目的の藤枝市はまだまだ先のようです。進む景色を見れば明らかに渋滞中。一寝入りしますかね。

グースカピー・・・・・

目を覚ましたら、丁度「喜久酔」の目の前でした。都合良く出来ています。
それでは、ミスターパーフェクト「喜久酔」のレポートです。

まずは一同、青嶋さんに御挨拶、そして蔵内へと案内されます。ここで個人的には初めての体験をしました。靴と頭に白衣の様なものを被せることです。気休めのような気もしますが、流石衛生面でも徹底しています。僕はここで軽いボケをかましてしまいました。なにぶん初めての体験なので、靴用の被せ物を必死に頭に被ろうと・・・。っが、入らない・・・頭がデカイというコンプレックスも重なりプチパニック状態に・・・。すぐさま酒屋さんからツッコミが・・・ハズカシイです。
まずは水から。南アルプス水系の軟水で喜久酔の根幹をなす物です。皆それぞれ慎重に水を感じていますが、僕はまだ動揺が抜け切らずしてるフリだけです。チャンと飲んだのですが記憶に残らずです。もったいないなぁ。
ここでまず洗米についてのこだわりをお話していただきました。青嶋さん曰く、洗米と麹造りの二つのみが人の手で直接触れる事が出来る作業だと。だからそのことを大切にしたい。洗米は全て手作業で何回も繰り返し行う。これを完璧にこなせば浸漬後の水すら濁ることはなくクリアな状態を保てるのだ。米を洗う、この単純な作業にここまで情熱を注げられるのは凄い事だと思う。
そして袋洗いについても、洗剤を使わず何度も何度も繰り返し手洗いをする。その期間、なんと約2週間!!驚きです。洗い終わったあとの袋を見せて貰いました。もう10年ほど使用しているというその袋は真っ白で、真新しい物にしか見えません。これを当たり前のこと、と素直に言える青嶋さんの職人魂に脱帽です。
続いて釜へと、ここは「白隠正宗」とは違いアルミ製だそうです。ここでも穏やかに、そいて情熱を持って語る青嶋さんの言葉を聞き漏らすまじ、と皆真剣に聞き入っています。折角のそのお言葉を僕は大分聞き漏らしてしまいました。ここで一同に蔵の簡単な説明が書いてあるクリアファイルが手渡されたのですが、何とも失礼な事にそちらに見入ってしまったのです。俺のバカ!!
次は麹室の前へ、流石に室の中には入れませんでしたが、遠目より内覧させていただきました。麹造りへの思い、オフレコの必殺技の話などを交え青嶋さんの話は続きます。造りの期間中はほぼ全ての時間をこの麹造りに捧げるそうです。冬の間は室にいる事が日常だそう。
雑談なども入り、麹室前でやや多めに時間を取った後、モロミへと案内して頂きました。記憶があやふやなのですが、確か特純を3本立てていたと思います。いやぁ、キレイっす。周りを常に掃除しているからか、はたまたモロミ自体が静寂を保っているからなのか、表面はピンッと張り詰め小さな呼吸を静かに行っている。大人数で見ているにも関わらず、シンシンとしたオーラを放ち見るものを魅了します。何が違うんだろう?今まで何度もモロミを見てきましたが明らかに違う何かがあるんです。でもそれがわからない。まだまだ修行不足ですね。
次いで上槽機へ、ヤブタ、まぁオーソドックスなんですがここでも驚きが。ナント青嶋さん、造りの期間中にヤブタの袋を3回張り替えるのだそうです。そんなことする蔵があるんでしょうか?彼にしてみればこれも当たり前。出来る事は全てやる、その上で出来る事を探す。その姿勢には幾ら尊敬しても、気持ちだけでは足りず、彼の、孤高の、次元の違う領域を感じます。
もう一つ、特定名称酒用?かな、別の槽へと。こちらは袋を重ねて自重+圧力で搾るタイプ。袋に入れる酒の量も完全定量、そして全て手作業、またまた驚きです。
そして、洗米からこの搾りまでの工程を丁寧に完璧にこなすと、この槽の槽口から採る酒さえクリアになるそうです。無濾過生原酒も綺麗な透明感を演出するのです。職人としての一つの完成型がこの青嶋さんではないかと思います。

そして最後、試飲タイム。特本、特純、吟醸、純吟、大吟、純大吟の飲み較べ。皆さんもう次が無く安心しているのか、飲んでますね。テイスティングではありません。純吟だけ異様に減りが早いです。僕はまだビビリなんでテイスティングで止めておいてます。まだ、全ての人と御挨拶済ませてませんし・・・おそっ!!。っで味ですが、僕もやっぱり純吟が良いですね。これは店で買いでしょう。そう思っていたのですが、喜久酔ファンの日本酒名店の店長がひと言、「これで安ければなぁ・・・」、何?聞き捨てなら無いつぶやきです。確認してからにしよっと。   (後日談ですが、コストを考慮した結果、店では特純を使用しております・・・。青嶋さん、申し訳ありません。)
酒質は喜久酔全体に言えることですが、派手さや主張は強くなく、物静かに佇む乙女の様な存在感があります。食中酒なのですが、酸を効かせて濃い料理に合わせるとか、キレを増して魚に合わせるとか、そういった個性がありません。穏やかに、気付くと、そこにあるような自然体なのです。あぁ、この酒なんだ、だからこそのこだわりの造りなんだ、と再認識した次第です。どのタイミングからでも、どんな料理にも合わせられる存在感、それが喜久酔なんですね。物足りなく思う人もいるかもしれません、けれども「この酒を飲んでよかった」と心温まる酒である事は間違いありません。

青嶋さん、どうもありがとうございました。

もちろん?、試飲の残りはバスへと持ち込ませていただきました。これまた、青島さんのご好意に大感謝です。


さてさて、予定より1時間ほど遅れてはいますが、いよいよ帰路に着きます。情報によると高速は超々大渋滞の模様。これは宴会しかないっすね。(そして皆さんとの御挨拶というミッションをここでクリアいたします!!)
バスに乗り込みすぐには宴会は始動しませんでした。でも皆が機を窺っている様子。っと先ほどの喜久酔のつぶやき店長が仕掛けてくれました。感謝です。ウエェェっという感じで飲み始め、恥ずかしながらも僕も一献いただき、なんだなんだと皆が自然に集まり始めました。最初も書きましたがこのバスのコの字ラウンジは広い!!少しはみ出てはいますが15名で宴会スタートです。やっぱり皆お酒が好きなんですね。何となくバラバラな雰囲気があったツアーですが一瞬にして和みはじめました。僕もすかさず名刺交換、ミッション達成です。
この宴会、実に5時間以上も続きました。充分すぎると思われた酒も次々と空になり、ますます会は盛り上がります。途中、僕のワガママでトイレ休憩を2回も挟んでしまい、更に時間が掛かってしまいました。スミマセン。

常に明るくギャグを飛ばす人、クールな人、熱心に話を聞く人、飲みまくる人など、多士済々、席替えも何度か行い、5時間なんてあっという間でした。
残念ながらお別れの時間、飲みなおしたくても既に深夜です。皆それぞれに、あっという間に帰路につく、何だかあっけない結末で会は終了しました。
それでも「白隠正宗」「喜久酔」と素晴らしい2蔵に出会えた事、また熱い思いを持つ14名の同士に出会えた事、本当に素晴らしいツアーでした。

主催者の酒屋さんには大感謝です。

ホンっとうにありがとうございました。


っでここで終わらないのが当ブログ。
その3があります。先週はまたまた掛川の開運ツアー(別グループ)、それをもって静岡シリーズを終えたいと思います。

おやすみなさい。

2010年4月10日 (土)

静岡酒蔵訪問

少し前の話になるのですが、3月中旬、赤坂の酒販店さんの主催で静岡の酒蔵を訪問いたしました。
日本酒に詳しい居酒屋さん9名、日本酒ジャーナリスト、ワインの専門家、フードコーディネーターさんなど、総勢15名でのツアーです。訪問先は沼津「白隠正宗」藤枝「喜久酔」の2蔵です。

当日は朝9時、渋谷よりバスで出発です。っがここで個人的な問題発生です。同行者のほとんどが初対面となるので名刺が必須なのですが・・・、店に忘れてしまいました。Nooooooo!結局早起きして、一度店まで取りに向かいました。幸い、出発地の渋谷は店とは比較的近いのでそう焦らずに名刺をゲット出来ました。
っで次なる難関は他の方との挨拶です。人見知りの僕としては出来れば話しかけてくれると嬉しいのですが・・・。現実はそう甘くなく、一部顔見知りのグループと僕のようなモジモジ君とが完全にバラけてしまっています。
ただ、今回僕にとってラッキーだったのは総勢15名に似合わずバスが豪華だった事。おそらく50人程度は乗れるでしょう。そして後部には宴会用のコの字型のラウンジがあったことです。
僕は最後の方に乗車したため、前方は既に埋まっており、必然的に後部へ。最後尾も着席済みなのでコの字型の横向きソファへ腰掛けました。このラウンジには僕を含めて3名が座りましたが、後の2名は顔見知りのようで早速会話が始まりました。僕はラウンジと言う空間をせこく使い、最後尾の2人と御挨拶、ファーストミッションクリアです。僕が無理やり会話に入り込んだのでお二人にはご迷惑をお掛けしたと思います。スミマセン・・・。

さてさて、バスは順調に進み、昼前には沼津へ到着、「白隠正宗」さんへお邪魔致しました。実はこの白隠正宗は余り印象に無い蔵でした。何となく火入れ熟成系でお燗酒のイメージ。何度か飲んだ事はあるのですが、そのイメージからか大分泥酔した、後半での経験なので記憶があやふやなんです。ただ、そう間違った感覚ではないんじゃないかとの思いはありました。

まずは蔵元から、蔵の歴史、蔵元の思いなどのご説明を受けた後、蔵内を案内していただきました。
まずは水。富士山系の伏流水だそうで蔵内でこんこんと湧き出ています。蔵で使用する水は全てこれで賄うそうで、それでも余る為、蔵に水道を隣接し近隣の方々にも提供しているようです。当日は10KM離れたお蕎麦屋さんも水を汲みに来ていらしていました。水自体は軟水だそうで、静岡県内では御殿場などの一部を除いて水は軟水だそうです。
次は精米機。自家精米機を持っている蔵は少ないので皆興味津々、しかも現存する精米機の中では遺跡級のレベルだそうで、開発元もデータを欲しがる物だそうです。僕はその辺はわからないので遠目で確認する程度でした。

その次は蒸器です。鉄製の釜でこれも中々珍しいタイプだとか。一般的にはアルミ製が多いそうですが、鉄製は高温に強いそうで急激に温度を上げられるのだとか。これも個人的には良く分からないのですが、利点が多いようです。その後、一通り蔵内を案内していただいたのですが、笑えたのは洗米機です。見た目、物凄く単純そうな機械に300万円・・・。流石に僕が造れるとは思いませんが、車より高いとは驚きです。蔵元曰く、量産出来る物ではないので必然的に高価にになると・・・、いや、充分に理解出来るんですけど・・・、金額とのミスマッチが・・・。大変ですね。

最後に、待ってました!試飲タイムです。純米から始まり、純吟、本醸造、雄町、変わり種の「小汲み水」と愉しませていただきました。率直な感想は柔らかい!!です。今までの経験上、蔵元で飲む酒は普段より数段美味しく感じるのですが、それを差し引いても想像以上に柔らかく美味しかったです。自分の持っていた先入観は完全に間違いでした。
まず、最初の純米からやられてしまいました。今年の火入れなので若さが充分にある中で、穏やかに、そしてシッカリと酸が息づいているので米の旨みを上手に吸収してくれるのです。試飲全体で感じたのですが、酸がしっかりしているので熟成に耐えられ、更に味わい的にも将来的にお燗が非常に美味しい予感がします。実際、本醸造や山廃、小汲み水はお燗で好パフォーマンスを演じていました。
「小汲み水」皆さん気になるんじゃないでしょうか?僕自身、初耳でした。蔵元が昔の文献を調べていた所、江戸時代などでは酒を醸造する際に使用する水が現在よりは3割程少なかったそうです。その分味が濃くなったそうなのですが、昔は酒屋が勝手に割り水して酒を販売した為、味の濃い酒が良い酒という定義が存在し、蔵元も必然的に濃いお酒を造る必要性があったそうです。
ここに注目した蔵元が、割り水燗を前提とした酒を造ろうと試みたのです。実際、水を加えた酒を飲んでみましたが、アルコールが薄いのでスッと入る割には味わいがシッカリしています。なるほど!!っと感じました。

あっという間に時間が経ってしまい、次なる目的地へと向かうことになったのですが、ここで最後の我がままを蔵元にお願いしちゃいました。
当日は連休最終日で帰路に大渋滞が予想される為、バスでの所要時間が長くなると判断。幸い座席後部にラウンジもあるので打ち上げは中止で、そこで宴会をしてしまおうと・・・。必然的に・・・お酒を分けて貰えますか?との失礼なお願いを・・・。しかし、蔵元は太っ腹!!抜栓した物なんで全部どうぞっと。ホントですか?ありがとうございます!!感謝です。
っで頂いたお酒6升弱・・・飲み切れるのでしょうか?試飲とは言え真昼間、更に次も控えているので皆さんホントに一口ずつしか飲まないんです。まぁ泥酔して次行けないですもんね。結果、大量にお酒を頂いてしまいました。そしてこれが後々役に立つんです。

「白隠正宗」様、どうもありがとうございました。

では、「喜久酔」に向けて出発!と言いたい所ですが、既に長文・・・。続きは近日中にアップいたします。なかなか簡潔にはいかない物ですね。
飲むための言い訳ではありませんよ・・・。ホントに。

それでは皆さんおやすみなさい。

久高 のサービス一覧

久高